好感を持たれる男であった

残虐極まりなく、悪の帝王そのもののような印象を受けるが、外部からの訪問者と話すときは常に口元に微笑を浮かべ、謙虚であり、他人を持ち上げるなどして、好感を持たれる男であった。

トロツキーとの権力闘争の時、トロツキーがレーニンの遺書を公表し、遺書どおりにトロツキーらがスターリンに書記長の座を降りるように要求した時、スターリンは一切反論をせずに反省の弁を述べ、書記長の座を降りることを明言している。

しかし、この時スターリンは「私はしがない事務屋ですが、あなたたちのお力になりたいのです」などとカーメネフたちに持ち上げて接触していた。

既に地盤を固めていたスターリンは、カーメネフ、ジノヴィエフらの反対によって、書記長の座に留まったのである。

その後カーメネフらがトロツキーの権力を殺ごうと人民委員の座を降りるように提案したとき、スターリンはトロツキーを擁護し、提案に反対している。

これは、ほかの党員に自身の寛容さを見せるためである。

しかし、政敵を超える権力を持ち始める頃からスターリンはその本性を表し始め、ほかの党員が気づいたときには、もはやどうにもできな。
update:2010年02月26日